Motionでフィルタまたはオブジェクトの位置をトラッキングする

「トラック」ビヘイビアを使うと、ビデオクリップ内の動きを解析してから、そのトラッキングデータをフィルタの「中心」パラメータに適用することができます。例えば、「光線」フィルタの中心を、クリップ内を移動する光にトラッキングすることができます。

「トラック」ビヘイビアを使って、別のトラッキングビヘイビアで記録された既存のトラッキングデータを、オブジェクト(シェイプやテキストなど)の位置またはアンカーポイントのパラメータに適用することもできます。

注記: このビヘイビアは、「中心」パラメータが指定されている「スクレイプ」、「リング状ワープ」、「光線」、「スリットトンネル」などのフィルタにのみ適用されます。

フィルタの位置パラメータをクリップのソースオブジェクトにトラッキングする

  1. Motionで、プロジェクト内のレイヤーに、「中心」パラメータのあるフィルタを適用します。

  2. トラック解析を開始するフレームに再生ヘッドを移動します。

  3. キャンバスで、フィルタの中心点をトラッキングしたいレイヤーの領域(ビデオクリップまたはアニメーションシェイプ)にドラッグします。

    キャンバス。「ブラー(円)」の「中心」パラメータのオンスクリーンコントロールが表示されています

    フィルタのオンスクリーンコントロールがキャンバスに表示されていない場合は、「レイヤー」リストでそのフィルタが選択されていることを確認します。

  4. 以下のいずれかの操作を行います:

    • キャンバスで、Controlキーを押しながら「中心」のオンスクリーンコントロールをクリックし、「トラック」を選択します。

      キャンバス。「ブラー(円)」の「中心」パラメータに「トラック」ビヘイビアを追加しています
    • 「フィルタ」インスペクタで、Controlキーを押しながら「中心」パラメータをクリックし、ショートカットメニューから「パラメータビヘイビアを追加」>「トラック」と選択します。

    キャンバスに表示されているフィルタのオンスクリーンコントロールがオブジェクト・トラッカーに置き換えられます。

    ヒント: トラッキングしたい参照パターンがフィルタの中心からオフセットされている場合は、「トラックをオフセット」チェックボックスを使用します。「トラックをオフセット」パラメータの使い方について詳しくは、隠れたポイントやフレーム外のポイントをトラッキングするを参照してください。

  5. 必要に応じて以下の操作を行います:

    • クリップの特定の領域をトラッキングする: キャンバスで、トラッキングしたい参照パターンにオブジェクト・トラッカーをドラッグします。(参照パターンを見やすくするには、「レイヤー」リストでフィルタをオフにします。)

    • クリップ内の被写体候補をトラッキングする: Optionキーを押したまま、キャンバス内の要素の上をドラッグします。ドラッグすると、要素の上に境界ボックス、顔の上に楕円形のシェイプが表示されて、トラッキングできる可能性がある関心領域の候補を示します。

      オブジェクト・トラッカーの境界ボックス。キャンバス内のオブジェクトを自動的に認識しています

      トラッキングしたい要素の上でマウスボタンを放すと、オブジェクト・トラッカーがその被写体に追従します。

    • クリップ内の顔をトラッキングする: 「ビヘイビア」インスペクタで、「検出」ポップアップメニューをクリックして「顔」を選択します。フレームで検出された顔の周囲にオンスクリーンコントロールが表示されます。トラッキングしたい顔のオンスクリーンコントロールをクリックすると、オブジェクト・トラッカーがその被写体に追従します。

      注記: クリップ内で特定された被写体は、必ずしもトラッキング可能ではありません。機械学習モデルで認識された、シーン内の注目すべき領域の候補です。

  6. 必要に応じて、オブジェクト・トラッカーの形状やサイズを変更します。

  7. 「ビヘイビア」インスペクタで、「解析方法」ポップアップメニューをクリックし、以下のいずれかのオプションを選択します:

    • 自動: 最適な解析方法を自動的に選択します。最適な方法は、クリップの特性とそれぞれの用途に大きく依存します。最善の結果を得るために、異なる解析方法を試すことが必要な場合があります。

    • 結合: 「機械学習」と「ポイントクラウド」の解析方法(後述)を組み合わせて使用し、位置、調整、および回転をトラッキングします。

    • 機械学習: 人物、動物やその他多くの一般的なオブジェクトを識別するようにデータセットでトレーニングされた機械学習モデルを使って、指定したビデオの領域にある被写体をトラッカーが追跡できるようにします。オブジェクトや人物にタイトルまたはグラフィックスを吸着するときなど、絶対的なトラッキング精度が不要な場合は、このオプションを選択します。この方法では、トラッキングされる被写体がオブジェクト(木や車など)によって短時間だけ隠される、中程度のオクルージョンを克服できます。

    • ポイントクラウド: 特定の参照パターンをトラッキングして、フレーム間でのパターンの変形を識別します。特定のピクセルをより正確にトラッキングする必要がある場合は、このオプションを選択します。この方法では、位置、調整、および回転がトラッキングされます。硬質でやや平坦(カメラの視点から見て)な領域のトラッキングに最適です。

  8. 「ビヘイビア」インスペクタで以下のいずれかの操作を行います:

    • クリップ全体を解析する: 「解析」をクリックします。再生ヘッド位置からクリップの終わり(または参照パターンをトラッキングできなくなるフレーム)までクリップが順方向に解析されたあと、再生ヘッド位置からクリップの先頭まで逆方向に解析されます。

      「ビヘイビア」インスペクタ。トラッキングビヘイビアの「解析」ボタンが表示されています
    • クリップの再生ヘッド位置より前の部分を解析する: 「解析」ボタンの横にある左向き矢印をクリックします。

    • クリップの再生ヘッド位置より後ろの部分を解析する: 「解析」ボタンの横にある右向き矢印をクリックします。

    トラッキング解析の進行状況ウインドウに、トラックに使用されている解析方法が表示されます。

    ヒント: 「機械学習」解析方法を使用していて、解析中にジッタ(画面上のオブジェクト・トラッカーが1つのサイズから別のサイズにバウンスまたはジャンプする)が見られる場合は、「ポイントクラウド」解析方法に切り替えてみてください。ポイントクラウドのトラッカーの方が、急激な変化による影響がはるかに小さくなります。

  9. トラッキング解析を停止するには、進行状況ウインドウの「停止」ボタンをクリックするか、Escキーを押します。

    「キーフレームエディタ」にトラッキングキーフレームが表示されます。「キーフレームエディタ」が表示されていない場合は、Motionウインドウの左下隅にある「キーフレームエディタを表示/非表示」ボタンをクリックします。

    タイミングツールバーの「キーフレームエディタを表示/隠す」ボタン

    「キーフレームエディタ」には、トラッキングキーフレームに加えて信頼度のカーブも表示されます。このカーブは、トラックの精度を、「インスペクタ」でのパラメータ設定に相対させて視覚的に表したものです。信頼度のカーブは参考のためのもので、編集を目的とするものではありません。

    「キーフレームエディタ」。トラッキングキーフレームと、トラッキングされている「ブラー(円)」フィルタの「中心」パラメータのキーフレームが表示されています

フィルタの中心がクリップにトラッキングされます。解析が終了すると、フィルタパラメータに変更を加えることができます。「トラック」パラメータビヘイビアでは、別のトラッキングビヘイビアで記録された既存のトラッキングデータも使用できます。

フィルタの位置パラメータをソースクリップ内のポイントまたはパターンにトラッキングする

  1. Motionで、上記のタスクの手順1〜4を実行します。

  2. 「ビヘイビア」インスペクタで、「モード」ポップアップメニューをクリックして「ポイント」を選択します。

    オンスクリーントラッカーがポイント・トラッカーに変わります。

  3. キャンバスで、使用する参照ポイントまでポイント・トラッカーをドラッグします。

    ポイント・トラッカーをキャンバス内の参照パターンの上に移動しています
  4. 「ビヘイビア」インスペクタ(またはHUD)で、以下のいずれかの操作を行います:

    • 再生ヘッド位置から順方向にクリップを解析する: 「解析」をクリックします。

    • クリップの再生ヘッド位置より前の部分を解析する: 「解析」ボタンの横にある左向き矢印をクリックします。

    • クリップの再生ヘッド位置より後ろの部分を解析する: 「解析」ボタンの横にある右向き矢印をクリックします。

    トラッキング解析が開始されると、進行状況ウインドウが開き、ポイントがキャンバスのモーションパス上に表示されます。

  5. トラック解析を停止するには、進行状況ウインドウの「停止」ボタンをクリックするか、Escキーを押します。

    キャンバス内のポイントは、「キーフレームエディタ」に表示されるトラッキングキーフレームに対応します。「キーフレームエディタ」が表示されていない場合は、Motionウインドウの左下隅にある「キーフレームエディタを表示/非表示」ボタンをクリックします。

    「タイムライン」の「キーフレームを表示します/隠します」ボタン

    「キーフレームエディタ」には、信頼度のカーブも表示されます。このカーブは、トラックの精度を、「インスペクタ」でのパラメータ設定に相対させて視覚的に表したものです。信頼度のカーブは参考のためのもので、編集を目的とするものではありません。

    「キーフレームエディタ」。トラッキングキーフレームと、トラッキングされている「ブラー(円)」フィルタの「中心」パラメータのキーフレームが表示されています

オブジェクトの位置またはアンカーポイントにトラッキングデータを適用する

「トラック」ビヘイビアを使うと、既存のトラッキングデータをオブジェクトの「位置」パラメータまたは「アンカーポイント」パラメータに適用できます。

重要: オブジェクトのパラメータにトラッキングデータを適用するには、クリップを解析したトラッキングビヘイビア(「動きを解析」など)がプロジェクトに含まれている必要があります。

  1. Motionの「レイヤー」リストで、トラッキングデータを適用したいオブジェクトを選択します。

  2. 「情報」インスペクタで以下のいずれかの操作を行います:

    • Controlキーを押したまま「位置」(または「アンカーポイント」)パラメータをクリックし、「パラメータビヘイビアを追加」>「トラック」と選択します。

    • 「位置」(または「アンカーポイント」)パラメータのアニメーションメニュー(パラメータ行の右側にポインタを移動したときに表示される下向きの矢印)をクリックしてから、「パラメータビヘイビアを追加」>「トラック」と選択します。

      「ビヘイビア」インスペクタ。「位置」パラメータのアニメーションメニュー(下向き矢印)が表示されています
  3. 「ビヘイビア」インスペクタで、「アクション」ポップアップメニュー(歯車のアイコンが付いています)をクリックして、トラッキングビヘイビアを選択します。

    「ビヘイビア」インスペクタ。「ソース」パラメータ行の「アクション」ポップアップメニューが表示されています

    プロジェクト内の選択したビヘイビアによるトラッキングデータが、「位置」(または「アンカーポイント」)パラメータに適用されます。

  4. 「位置」パラメータのトラッキングデータを「アンカーポイント」パラメータに(またはその逆に)素早く再適用するには、「ビヘイビア」インスペクタの「適用」行の「対象」をクリックし、「情報」>「変形」と選択してから、「位置」または「アンカーポイント」を選択します。

「トラック」ビヘイビアの調整可能なコントロールについて詳しくは、「トラック」のコントロールを参照してください。

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