象徴的な自動車からインテリジェントな体験へ: Mercedes-Benz がアトラシアンとともにソフトウェア定義車両を創造する方法

スピードに関するゴールを達成し、ソフトウェア定義車両の実現という約束を果たすことができるのは 優れたプラットフォームがあってこそです。だからこそ、私たちはアトラシアンを信頼しているのです
Magnus Östberg
ソフトウェア最高責任者, Mercedes-Benz
- 50,000 名以上
- 従業員が全社的にアトラシアンで連携
- 10x
- アトラシアンでソフトウェア デリバリーがスピードアップ
- 90%
- Rovo エージェントにより、不具合の受 け入れとトリアージの品質が向上
- 85%
- Rovo エージェントにより重複する不具合の検出がスピードアップし、大幅な時間とコストの削減を実現
Mercedes-Benz について
Mercedes-Benz Group AG (旧 Daimler AG) は、世界で最も成功している自動車メーカーの 1 つです。自動車の発明者として、MercedesBenz は 140 年以上にわたり、個人のモビリティと運転の革新を形作ってきました。 Mercedes-Benz AG を通じて、同グループは高級乗用車やプレミアム バンなど幅広い製品を提供しています。Mercedes-Benz Financial Services は、同グループのもう 1 つの重要な柱であり、金融サービス事業において中心的な役割を担っています。
- 業界
- 自動車
- ユーザー数
- 50,000
- 場所
- ドイツ
課題: Mercedes-Benz Operating System (MB.OS) は、Mercedes-Benz を従来の自動車メーカーからソフトウェア定義型車両のイノベーターへと進化させる中核基盤です。しかし、従来型のインフラストラクチャや組織のサイロ化が障壁となり、RD チームと IT チームによる大規模な連携、AI を活用したイノベーション、新型車の迅速な市場投入の実現が難しい状況にありました。
ソリューション: 同社は、人材、業務、コンテキストを 1 つの AI を活用したプラットフォームに集約しました。
Atlassian Cloud Enterprise と Rovo を Mercedes-Benz の統合された System of Work のエンジンとして活用することで、50,000 名以上の技術系および事業部門の従業員が連携し、デリバリー、イノベーション、価値創出を加速しています。
インパクト: Mercedes-Benz は強固な基盤の上で発展を続け、パフォーマンスを次のレベルへと引き上げました。生産性、効率性、品質、コスト管理、コンプライアンスはいずれも一層強化されています。組織全体において、各チームは共通のプラットフォーム上でシームレスにコラボレーションを行い、AI を活用して次世代の高品質なソフトウェア定義型車両をこれまで以上に迅速に市場投入しています。
伝統ある自動車ブランドが、急速な変革を実現
最初の自動車を発明してから 140 年以上を経た今、Mercedes-Benz はアトラシアンの支援のもと、「車とは何か」という定義そのものを塗り替えようとしています。MB.OS の導入により、同社は世界最高水準の車両開発にとどまらず、ソフトウェア定義型車両 (SDV) という新たな領域を切り拓いています。それは、顧客のデジタル ライフに自然に溶け込む、インテリジェントかつ進化し続けるドライビング体験です。
新機能を定期的に無線ネットワークで提供し、絶えず変化する顧客のフィードバックに迅速に対応するため、Mercedes-Benz のソフトウェア チームは大規模かつ迅速にコラボレーションを行う方法を変える必要がありました。
このような大規模な変革を単独で成し遂げることは不可能です。MB.OS を推進するチームは、人材・業務・コンテキストをつなぎ、計画からデリバリー、イノベーションまでを加速する System of Work の構築にあたり、アトラシアンに支援を求めました。この System of Work を支える中核プラットフォームとしてアトラシアンに一元化するという重要な決定を下して以来、Mercedes-Benz は次のような成果を上げています。
260 以上の拠点にまたがる 5 万人以上の従業員をつなぎ、コラボレーションによって業務スピードを向上
ソフトウェア デリバリーの速度が 10 倍に加速
プラットフォーム チームの稼働率のうち 80% が保守からサービスとイノベーションにシフト
プロダクト マネージャー、テスト エンジニア、現場のサービス担当者向けに Rovo AI エージェントを提供し、より高品質な成果を迅速に実現
R & D および調達部門の IT 担当 VP である Matthias Schneider 氏は次のように述べています。「イノベーションと製品開発に要する時間こそがすべてでした。大幅なスピードアップが必要でしたが、その実現においてアトラシアンのプラットフォームは大きな支えとなっています」
複雑化と競争激化が、進化を加速
Mercedes-Benz 全体で、各チームが IT および R & D における製品管理とナレッジ管理の基盤として、Jira や Confluence を自発的に導入していきました。スピードを重視する先進的な企業に共通するように、各チームには独自のインスタンスを構築し、それぞれの業務や目的に合わせて柔軟に最適化できる環境が与えられていました。しかし、急速な拡大とともに、その高い自律性は新たな複雑さも生み出していきます。
Schneider 氏は次のように振り返ります。「チームがまだ小規模だった頃は、ガバナンスや標準化をそれほど重視していませんでした。しかし、ユーザー数やプロジェクト数が増え続ける中で、そのやり方には限界が見え始めたのです。変化のスピードに対応し続けるためには、標準化が不可欠でした」
標準化、簡素化、拡張、高速化を同時に実現するため、Mercedes-Benz のテクノロジー チームは重要な決断を下しました。アトラシアン クラウドへの投資を倍増し、AI を活用する Rovo など、プラットフォーム内でより多くの機能を活用することにしたのです。
信頼できるエンタープライズ対応プラットフォームへの統合とアップグレード
アトラシアンのプラットフォームへの全面的な移行という決断は、軽々しく下されたものではありませんでした。経営陣は、アトラシアンが Mercedes-Benz の規模に対応できるかどうかについて、厳しい質問を投げかけました。
最終的には、徹底したデュー デリジェンスを実施したあと、同社のセキュリティおよびコンプライアンスの専門家が承認の判を押しました。
リーダーたちは、自社の System of Work の中核としてアトラシアンを活用する将来的な可能性を見出したのです。
Schneider 氏は次のように述べています。「アトラシアンの導入を戦略的に決断したのは、単一のプラットフォームに大きな価値と可能性を感じたからです。より迅速なイノベーション、新機能への対応、コスト効率の向上、さらにはセキュリティとガバナンスの強化につながると考えました」

Mercedes-Benz による Team '25 Europe でのプレゼンテーションより
約 2 年の間に、チームは数千ものプロジェクトとユーザーを Atlassian Cloud Enterprise に統合し、アップグレードしました。一元化された最先端のプラットフォームにより、R & D や IT の従業員は、より使いやすい操作性を実感できるだけでなく、作業をより迅速かつスマートに進めるための多くのアプリにもアクセスできるようになっています。
Mercedes-Benz のアトラシアン プラットフォームは、現在以下のソリューションで構成されています。
ソフトウェア、ハードウェア、ビジネス チーム全体での計画立案とデリバリーを支える Jira
ナレッジの記録と共有のハブとしての Confluence
IT、R & D、その他の分野にわたるエンタープライズ サービス管理を実現する Jira Service Management
高度なカスタマイズやドメイン特化型アプリを実現する Forge
従業員による迅速な情報検索、情報に基づいた的確な意思決定、コンプライアンスを維持した業務自動化を支援する Rovo AI
「組織の記憶」として機能し、人材、業務、コンテキストを企業全体でつなぐことで、より優れた AI 活用とビジネス成果を実現する統合データ レイヤー (Teamwork Graph)
30,000 人以上のユーザーが新しいクラウド・プラットフォームのメリットを認識
現在、30,000 人を超えるユーザーが、クラウド上でアトラシアン・ツールを活用してメリットを認識しています。セルフサービス・オプション、自動化、稼働時間の向上により、数え切れないほどの労力を節約できました。たとえば、新しいプロジェクトやスペースを作成するプロセスは、クラウド上で大幅に合理化されました。「以前は、新しいプロジェクト、スペース、カスタマイズの作成に伴う手作業が多すぎました。ユーザーはチケットを提出し、誰かが対応してくれるのを待つ必要がありました。今では、ユーザーが自分でそれを数分でできるようになりました」と Sari 氏は話します。さらに、必要な管理作業が減るため、MCP チームはより価値の高い作業に時間を費やすことができます。「より複雑なユース・ケースに集中して、お客様の相談に乗る時間を増やせます」と Sari 氏は説明します。
クラウドでの作業により、貴重な新機能やツールにもアクセスできるようになりました。たとえば、Mercedes-Benz は、クラウドの多要素認証と Atlassian Guard のシングル サインオンにより、高いセキュリティ標準とシンプルなログイン プロセスを維持しました。また、一部の部門は、移行中に Jira Service Management の利用に非常に満足していたため、同ツールを外部のカスタマー サービスにも適用する機会を見つけました。これは、同社の Data Center デプロイでは不可能でした。
「競争力を高めるには、R & D、サポート、すべてのチームを活用する必要があります」と Sari 氏は話します。「それを実現するために、チームが互いに簡単にコラボレーションし、クラウド上でより迅速に作業できるようにしています」

テクノロジー分野で 25 年以上のキャリアを持ち、そのうち 20 年以上を Mercedes‑Benz で歩んできたSchneider氏は、移行プロセスの円滑さと導入後の成果を高く評価しています。「当初、Atlassian Cloud がエンタープライズ用途に対応できるのか確信が持てませんでしたが、アトラシアンはその課題を見事に乗り越え、当社のユーザー規模や複雑なニーズ、そして高い要求水準に対応できることを証明してくれました」
より高い品質、スピード、コスト削減を実現するための Rovo の導入
Rovo を通じて Atlassian Cloud の AI 機能やエージェント型ワークフローにアクセスできるようになり、全社的な課題解決において大きな変革がもたらされています。
不具合管理を例に挙げてみましょう。Mercedes-Benz にとって品質は中核的な要素ですが、複雑さの増大に伴い、その高い基準を維持することは飛躍的に困難になりました。たとえば、1 つの車種ラインだけでも、テスト中に数千件の不具合が発生することがあります。複数の車種ラインが同時にテストを行うため、重複した不具合が発生します。「試験走行では管理しきれないほどの不具合が発生し、その解決には膨大なリソースが必要になります」と、プロダクト マネージャーの Tobias Langjahr 氏は述べています。「Atlassian Cloud に移行したことで、Rovo による解決策を見つけることができました」
Langjahr 氏のチームは、不具合の受付とトリアージを自動化するために Rovo エージェントを構築しました。不具合が報告されるとすぐに、そのエージェントが内容を分析し、重複の有無を確認し、コンテキストとしてトレースやログが添付されているかを検証します。さらに、別のシステムに問い合わせて類似の異常を検索し、エンジニアが次に確認すべきポイントを示します。

Mercedes-Benz における不具合の受付と重複検出のための Rovo エージェント
この単一の Rovo エージェントにより、Mercedes-Benz は不具合レポートの品質を 90% 向上させ、プロセスを 85% 高速化し、無駄を大幅に削減しました。その結果、関係者全員にとって、不具合とテストの管理がはるかに容易かつ効率的になりました。

不具合管理用 Rovo エージェントによるこれまでの改善点
エージェント型ワークフローでさらにスピードアップ
Mercedes-Benz が Rovo の展開を進める中、各チームは多様な業務シーンでその価値を引き出しています。たとえば、プロダクト マネージャーは Rovo エージェントを使用して、顧客との会話メモを高品質で精度の高い作業項目の記述に変換しています。また、サービス リクエストを提出する際にも、従業員は Rovo エージェントを活用してリクエストに詳細情報が十分に含まれているかを確認できるため、対応時間が短縮され、全体的なエクスペリエンスが向上しています。
こうした改善により、同社では従業員がより高品質な成果を、これまで以上にスピーディーに生み出せるようになっています。Langjahr 氏は次のように述べています。「Rovo の導入によって、データの統合、反復作業の自動化、そしてリスクの低減が実現しました。その結果、チームはパフォーマンスとイノベーションをさらに加速できるようになり、私たちの働き方そのものが大きく変わりました」
ソフトウェア最高責任者の Magnus Östberg 氏は次のように付け加えています。「Rovo は、必要なタイミングで適切なデータをチーム メンバーに提供してくれます。アトラシアンのプラットフォーム全体からエージェントが情報を見つけ出し、関連付け、活用できることは、私たちが求めるスピードを支える大きな推進力となっています」
より高品質かつ迅速なデリバリーとサービス提供
Mercedes-Benz が目指しているのは、高品質なソフトウェアを迅速に提供することだけではありません。Jira Service Management を導入し、リクエスト管理やルーティング、サービス レベル アグリーメントを標準化することで、従業員向けサービスにおいても、スピードと品質の両立を実現しています。
Jira Service Management アプリは Jira や Confluence と密接に連携し、さらに Rovo によって強化されているため、ユーザーは多くのケースでセルフサービスによって問題を解決でき、その結果、チケット数と解決時間の削減につながっています。また、Jira Service Management Cloud 内のアセットへのアクセスを可能にしたことで、チームは車種、バリエーション、コンポーネントに関する最新のメタデータを提供する単一の信頼できる情報源を構築できました。これにより、何らかの変更が発生した際の影響分析や変更調整が大幅に効率化されています。
Langjahr 氏が説明します。「Jira Service Management は当社のすべてのサポート部門を支える基盤であり、お客様が適切なサポートを受けられるよう支援しています。さらに現在は AI が組み込まれているため、サポートをこれまで以上に迅速に提供できるようになりました」
ソフトウェア デリバリーとイノベーションをともに加速

Mercedes-Benz による Team '25 Europe でのプレゼンテーションより
チームがアトラシアン上でチームワークの一元化を進め、変革に向けた取り組みを加速させるなか、ビジネスではすでに有望な成果が現れ始めています。
デリバリーを加速
Langjahr 氏は次のように述べます。「社内では実際に 10 倍のパフォーマンス向上を達成した事例も見られます。ダウンタイムなしで、パフォーマンスと速度の大幅な改善を実現しています」
サービス改善とイノベーションにより多くの時間を確保
Langjahr 氏は次のように説明します。「メンテナンス、修正、更新作業に費やしていた負荷の 80% をシフトしました。作業時間の 80% を削減することで、顧客との対話や、あらゆる取り組みの推進に注力できるようになりました」
コスト管理とコンプライアンス対応の改善
Schneider 氏が次のように説明します。「アトラシアンを活用することで、コスト管理、セキュリティ、コンプライアンス対応が大幅に向上しました」
部門を超えたコラボレーションの促進
Schneider 氏が説明します。「異なる組織間だけでなく、R & D 内でもコラボレーションが格段にスムーズになりました。組織全体にわたるコラボレーション基盤が必要なら、アトラシアン プラットフォームがその実現を力強く支援してくれます」
同社は今後もアトラシアンとの連携を継続し、Rovo を活用してチームがより確信を持ってさらに迅速に業務を進められるよう支援していく計画です。また、ハードウェアおよびソフトウェア システム全体の複雑な依存関係を管理するために、Compass や Teamwork Graph などの高度な機能の活用をさらに深めていきます。
これらの改善は、数十もの SDV モデルを迅速に市場投入し、変化が速く競争の激しい業界で優位性を保つための重要な鍵となります。Östberg 氏は次のように述べています。「優れたプラットフォームがあってこそ、スピードに関するゴールを達成し、ソフトウェア定義型車両の実現という約束を果たすことができます。これこそが、私たちがアトラシアンを頼りにしている 1 番の理由です」
Mercedes-Benz について
Mercedes-Benz Group AG (旧 Daimler AG) は、世界で最も成功している自動車メーカーの 1 つです。自動車の発明者として、MercedesBenz は 140 年以上にわたり、個人のモビリティと運転の革新を形作ってきました。 Mercedes-Benz AG を通じて、同グループは高級乗用車やプレミアム バンなど幅広い製品を提供しています。Mercedes-Benz Financial Services は、同グループのもう 1 つの重要な柱であり、金融サービス事業において中心的な役割を担っています。
- 業界
- 自動車
- ユーザー数
- 50,000
- 場所
- ドイツ

